2019年上半期中国による「一帯一路」沿線国への特許出願、安定的に増加(堅調に推移)

中国語のタイトルは、「2019年上半年中国在“一带一路”沿线国家专利申请稳中有增」です。(出典の原文PDFファイルは、下記注3より参照のこと)

2018年末現在、中国は「一帯一路」沿線国122か国および29の国際機関と政府間協力の覚書を締結しており(注1)、2019年4月に行われた第2回「一帯一路」国際協力サミットフォーラムでは、「知的財産権保護にかかる国際協力をさらに強化する」と強調した(注2)。

2019年7月29日付、中国国家知識産権局の公表データ(注3)によると、中国による「一帯一路」沿線国への特許出願公開は3,125件で、2018年同期比13件増加した。以下は、簡単なまとめである。

そのうち、韓国における件数が1338件で最も多く全体の43%弱占めている。特許付与件数は1,558件で、前年同期比5.8%減少した。特許重要度スコアからみると、クレームの数は平均14.8、パテントファミリー数は平均12で、同時期、中国国内での登録特許の数を上回った。

一方、同40の沿線国による中国への特許出願は11,683件あり、前年同期比3%増加した。うち韓国は9,910件と85%弱占める。シンガポールとイスラエルがそれぞれ836件、577件となっている。特許付与件数は8,029件で、前年同期比16.2%増である。

中国による沿線国への特許出願技術のうち、「情報通信」がトップ。下記の図は出願技術の上位10まで示す。(図表は、注3のp.3より引用)

上位2位から順に、コンピューター技術、電気機械設備および電気エネルギー、精密化学、半導体、電信、マルチメディア技術、光学、交通、バイオテクノロジーと並ぶ。

特許出願人所属の産業構造はますます高度化。下記の図は、出願人の産業上位10位まで示す。 (図表は、注3のp.4より引用)

上位1位から順に、コンピューター・通信及びその他電子設備製造業、計測機器製造業、化学原材料及び製品製造業、ソフトウェアおよび情報技術サービス業、汎用設備製造業、電気機械器具製造業、金属製品・機械及び設備修理業、金属製品製造業、専用設備製造業(注4)、自動車・電子製品及び日常用品修理業と並ぶ。

ファーウェイ(華為技術)が特許出願人の首位に。下記の図は、出願公開件数上位10までの出願人を示している。( 図表は、注3のp.5より引用) )

世界知的所有権機関(WIPO)調べ(注5)によると、2018年ファーウェイの特許国際出願件数は、5,405件で、前年同期比34%増。(下記の図表は、注5p.35の上位10まで抜粋)中国企業はほかに上位5位の中興通信、上位7位の京東方科技(上の表で5位)がランクインしている。

【注釈】
注1:データでみる「一帯一路」の成績表(中国語原文タイトルは「数说“一带一路”成绩单」)
https://www.yidaiyilu.gov.cn/jcsj/dsjkydyl/79860.htm

注2:第2回「一帯一路」国際協力サミットフォーラム 習近平主席による基調演説の中国語原文
http://www.xinhuanet.com/world/2019-04/26/c_1210119584.htm

注3:中国語原文は、以下の中国国家知識産権局のHPより参照。
http://www.sipo.gov.cn/docs/20190731085124576126.pdf

注4:原文は「専業設備製造業」とあるが、中国の業種分類によれば「専用設備製造業」のほうが正しいと思われる。詳しくは中国統計局の『国民経済行業分類(2017年改訂)』を参照のこと
http://www.stats.gov.cn/tjsj/tjbz/hyflbz/201905/P020190716349644060705.pdf

注5:Patent Cooperation Treaty Yearly Review – 2019
https://www.wipo.int/edocs/pubdocs/en/wipo_pub_901_2019.pdf